AZALEAちゃん2ndの照明演出 〜私まで元気もらいました〜

 この記事はAZALEA 2nd LoveLive11 ~Amazing Travel DNA Reboot~ のセトリや演出の一部のネタバレが含まれますので、一切の先入観を排して曇りなき眼でライブを観たいという方はブラウザバックを推奨します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ということで、AZALEA 2ndライブの1日目お疲れ様でした!

 

 この記事を執筆しているまさけはと言いますと、最近はめっぽう配信でばかりライブを観ておりまして、「配信で照明見るのも慣れてきたな〜」なんて思ってたりしていたわけですが、久々に現地に足を踏み入れたらあまりの情報量に倒れてしまいそうでした。

 

 やっぱり現地で見るライブはカメラの画角に左右されずに好きなところを見られるのがいいですね。音響も自宅のスピーカーからはおよそ流せない音量と音質で、久々に重低音で体が揺れるのを感じました。配信ライブも気軽でいいけど、現地参戦もやっぱりいいと再認識いたしました。

 

 さて本題のライブですが、皆さんはどんな感想を持たれたでしょうか?Happy Party Trainで実家のような安心感を感じたでしょうか?はたまたLONELY TUNINGでぶち上がったでしょうか?あるいはFuture flightで心を撃ち抜かれたでしょうか?幕間アニメで笑い転げていたという方も多いでしょう。

 

 私はDJ DIAのパートではちゃめちゃに盛り上がってました。もし今回のライブが声出しOKだったら、DJ DIAパートが始まった瞬間「電音部始まったな!!!白金さーん!!!」って叫んでいたこと間違いなし。あこがれランラランが流れた時も心の中でめいっぱい「あっぱれーー!!!!」って叫んでました。他にもPerfect SEKAIの照明が一瞬カラフルになって「蜷川実花じゃん……」ってなったりと、終始楽しく忙しいライブでした。

 

 そんな中、個人的に特に印象深かったのはメタモルフィズム、HAPPY PARTY TRAIN、そして夢で夜空を照らしたいでした。ライブ前半(DJ DIAパート手前まで)は特に高槻かなこさんに向けたメッセージのようなものを感じましたが、それを特に強く感じたのがこの3曲でした。

 

 まずメタモルフィズムでは下のような形の光を重ねてステージ床に投影していました。

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これが重なることでまさに答案用紙なんかにつける花マルになったように見えました。ただこれは模様を作りながら自分で3つくらい重ねてみたんですが、その時は全然花マルに見えなかったので、もしかしたら別の模様だったかもしれません。ただライブで見ていた時は花マルに見えていましたので、ダイヤさんと果南さん2人のステージにゴボで花丸を足すなんておしゃれなことするなぁなんて思っていました。

 

 その次のHAPPY PARTY TRAINではメインステージの二人がセンターステージへ移動するところで二人の後を追うようにこの花マル模様が後ろをついていったんですが、ここで「ちゃんと花マルに見えるように狙っているんだろう」と確証を得たような心地でした。この他にもHAPPY PARTY TRAINでは果南ちゃんの歌唱パートで使われている緑色の照明が、二人が歌っているセンターステージではエメラルドグリーンに、メインステージからの光は黄緑色にと2色使われていて、これもまた後ろから二人を見守る花丸ちゃんの存在が示唆されていました。ちなみにダイヤさんの赤で同じ演出がなされなかったのは、赤い光を黄色方向にシフトするとオレンジ色になってしまって、演出上別の意味を持ちかねないという判断からの配慮かなと勝手に思っています。

 

 さてこの2曲で今回のステージには花丸ちゃんも一緒に立っているんだということがやんわりと示唆されてきたわけですが、この匂わせを回収したのが『夢で夜空を照らしたい』でした。

 

 今回の夢夜空の照明ではいくつか光の模様が使われていたわけですが、そのうちの二つが下のものになります。

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四角形を集めて丸く切り取ったような模様の方は、5thで披露されたNext Sparkling!の時に使われていたのと同じものです。花びらのような形の方はお馴染みのものですね。四角形を集めたものはネクスパ以外でもたくさん使われているんですが、今回別のゴボとセットで使われていることや、ステージに立っているのが3年生だけであること(ちょうど劇場版と逆の構図ですね)、また夢夜空は曲を歌うメンバー構成がちょうど1・2年生であるところも劇場版のネクスパと重なっています。その他高槻かなこさんが不在であるという状況もまた3年生不在のステージという劇場版の内容と重なり、5thの演出を強く意識させるものになっていたと感じます。

 

 ここで5thでのネクスパの照明演出を簡単に振り返っておきますと、上の四角形を集めたような模様の光に加え、小さな丸をいくつか集めた(ちょうど望遠鏡で星空を眺めた時のような)模様のふたつが曲中で使われていたんですね。丸を集めた方は在校生が歌っているパートで、四角形を集めた方は3年生が歌っているパートで別々に使われていて、9人が揃う最後のところで二つの模様が両方使われるという演出だったんです。この演出を通して3人が卒業した後でも心は一つなんだということを表現していたわけですね。

 

 夢夜空の照明ではこの別離と共存という二律背反のモチーフを再び持ってくることで、高槻かなこさん不在という状況にあってなおAZALEAは3人であるということを表現したかったんだろうと思います。この共存の要素は光の配色にも表れており、上の2つの模様は曲中の1番、2番、ラストの順でそれぞれ白&オレンジ→ピンク→黄色と色使いが変化していました。とりわけ一番で2色だったものが2番でピンク1色に統合されたところは3人で AZALEAなんだという意思を強く感じます。そういう意味でも、今回は花びらの形をした模様を採用したのでしょう。

 

 このように考えると、高槻さんが抜けたフォーメーションでも照明演出が3人の時のままなのは、ただその演出で決まっているからというよりはそこに高槻さんが帰ってくる場所がちゃんとあるというメッセージのように思えます。こうしたメッセージはコロナ感染症での延期に続いて活動休止でのライブ不参加と悔やまれる結果を残してしまった高槻さんを強く元気づけたことだろうと思います。

 

 さてDJ DIA以降の部分では2人でなおパワフルなパフォーマンスをするダイヤさんと果南さんが印象的でしたが、アンコールでは一転、『卒業ですね』を披露して前半で持ち上げた別れのテーマを再び起こしました。この展開は少し意外で驚きました。3年生だけで歌うこの曲は見送る側の花丸ちゃんがいないことでさらに別れの歌の印象が強くなった気がします。花丸ちゃん不在というのを誰しもが意識したでしょうし、キャストである高槻さん本人は尚更でしょう。この曲ではあくまでも別れに焦点が当たっていて、それが前半と食い違うようでちょっとした違和感があったのも事実です。

 

 ただ、この違和感はアンコール2曲目に未熟ドリーマーが披露されたことで納得感へと昇華されていきます。曲の冒頭、「いつもそばにいても伝えられない想いで こころ迷子になる」や「言葉だけじゃ足りない そう言葉すら足りない ゆえにすれ違って」という歌詞は諏訪ななかさんと小宮有紗さんからの罪滅ぼし的な側面もあるのではないかと。罪滅ぼしというと少し言葉が強いですが、端的に言ってしまえばユニットメンバーとしてそれなりに距離も近く関わっていたにもかかわらず大変な状況に気づいてあげられなかったことや力になりきれなかったことへのちょっとした罪悪感のようなものがあるのではないかと思います。Aqoursも今年で6周年、苦楽を共にしてきたメンバーにはかなり深い絆があることでしょう。それだけに高槻さんの活動休止はAqoursのメンバーにとっても大きなショックだったのではないかと思います。

 

 しかしこの歌は別れの歌ではありません。かつて散り散りになってしまったダイヤ、果南、鞠莉の3人が再びAqoursに合流する歌です。そういう意味でここは再会がモチーフになっていると言えるのではないでしょうか。仮に今は離れ離れだとしても、必ず同じステージに立つ日がくると、そう強く語りかける姿が私には見えました。

 

 そしてアンコールの最後を飾ったAmazing Travel DNAは旅の歌。今ではないどこかへと移りゆく変化を歌った歌です。諸行無常とはよく言ったものですね。人生は旅であり、変わらないものなど存在しないのでしょう。疲れたら休憩することもありますが、疲れが取れれば旅人はまた次の目的地へと向かうのです。先日高槻かなこさんが活動再会を発表しました。私たちはまさにこの変化の瞬間を目撃しているのでしょう。

 

 これから向かう未来がどんなものになるかはまだ誰も知りませんんが、それでも「楽しくなるはずだよ」と思ってしまうのはセトリの妙でしょうか。

 

 そんなこんなで私はAZALEAの2ndライブ1日目を通して高槻かなこさんに寄り添う諏訪さんと小宮さんをみたような気がします。改めて皆さんは今回のライブにどのような感想をお持ちでしょうか?この記事がその感動を深めていれば嬉しいなと思います。

 

 最後にいち花丸推しとして、高槻かなこさん活動再開おめでとうございます。活動再開の報せを聞いて胸を撫で下ろす一方で、無理をして再開をしていないか心配する自分もいます。いつか高槻さんがステージの上で思いっきり歌う姿を見るのを楽しみにしていますね。

 

 それでは長々とお付き合いありがとうございました。今回はこの辺りで幕引きといたします。

 

それではまたどこかで!