ラブライブフェスを振り返って~新しい輝きと後輩を見守る先輩の暖かさの照明~

この記事はラブライブフェス1日目および2日目のネタバレを含みますので、そちらを回避したい方々はブラウザバックを推奨します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 皆さま、ご無沙汰しております。あけましておめでとうございます。今年も細々とこのブログを更新していけたらいいなあくらいに思っております、まさけです。 

 

 まずはラブライブフェス2日間本当にお疲れ様でした。キャストの皆さん、スタッフの皆さんも本当にお疲れ様でした。最高の時間をありがとうと、声を大にして言いたいですね。久しぶりのμ’sの出演に思わず涙したり、声が出なくなったりした方も多かったことでしょう。私も例に漏れず初日はバッチリ泣きました。おかげさまで2日目はしっかりと彼女たちの勇姿を目に焼き付けることができました。また私は今回のフェスが虹ちゃんを見る初めての機会だったんですが、今までのラブライブにはない新しい風がラブライブに吹き込んでくる感じでこれまた非常にワクワクしました。しばらく起動していなかったスクスタをちゃんと起動しようと思います笑 Aqoursも相変わらずのパフォーマンスで安心感があるというか、1stで見たときはあんなに初々しかったのにこんなに安定感のあるパフォーマンスができるようになったんだなと成長を感じてこれも非常によろしかったです。

 

 

 μ'sが参加するライブに現地参戦したのは、サンプラザ中野でやった東京ファンミを除けばこれが初めてだったので、初日の見切れ席、2日目のスタンド席の連番をくれた方々にお礼を申し上げます。ファイナルライブでは叶わなかったμ'sと同じ空間に立つという夢を叶えられて、感無量でした。

 

 

 

個別の演出として印象に残った演出 

 

 自分語りはこのあたりで切り上げて、本命の照明の紹介といきましょう。今回のライブも全体を通していくつかテーマを見つけてやろうと意気込んでいたんですが、2日目の照明演出が予想とだいぶ違っていて正直路頭に迷いました。正直考察しきれていないのは悔しいんですが、お祭りだしちょっとくらい一貫性がなくてもいいじゃないかと開き直って、まずはライブの随所に見られたすばらしい照明を紹介していきます。

 

 

 まずライブ冒頭の未体験Horizon、最高でしたね。きんちゃんがセンターになれてよかった、できる限り花丸ちゃんに投票してよかったと思います。この曲のイントロってキセキヒカルに似てるなと思っていたんですが、照明の面でも花丸ちゃんの黄色を除けば白一色→メンバーカラー9色とキセキヒカルと同じ流れを出していましたね。歌詞もこれから夢の形が変わると言っていますし、しっかりと5thを踏まえた演出だったなと感じます。これと対照的な演出だったのが2曲目のTOKIMEKI Runnersでした。こちらはメンバーカラー9色→白一色という逆の流れになっていました。ソロ活動が主体の虹ヶ咲ということもあるのか白一色になったのは一番最後の音だけでした。ちゃっかり個性出てるなと思いつつ、9色から白へという流れは君ここと一緒だなということを考えていました。9人曲としては初めての曲であるTOKIMEKI Runnersがこの演出になるのは納得ですし、この白がAqoursのようにグループ全体としての目標や輝きといったものであるならそれは一体どんなことになるんだろうとこれから始まるアニメやスクスタストーリーへの期待感が高まりました。

 

 

 虹ちゃんといえば、最後にやったLove U my friendsで、おそらくウォッシュライトだとは思うんですが、観客席を照らすように白熱電球系の色の光が動き回っていたのが印象的でした。観客席にまるでスポットライトが当たったような印象を受けるこの演出はAqoursの「No. 10」でも使われていた照明演出でした。「あなた」と共に歩む虹ヶ咲だからこそいきなりこういう演出の曲が入ってきても違和感がないなと思います。同様の演出は「ユメ語るよりユメ歌おう」などの締めの曲でも見られますが、9色の色の光とこのウォッシュライトの効果で虹ちゃんみんながキラキラしている印象も作れて、虹ヶ咲の締めとしてもバッチリの演出でした。これからの虹ヶ咲の展開への期待感がとても高まる演出になっていたかなと思います。

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ウォッシュライト参考画像。いろんな色の光を出せて、会場の色調を調整したりできる有能なやつです

 

 

 

 つぎはAqoursユニットですが、初日と2日目で結構印象が違ったのでそれぞれ書いていきます。初日で特に印象に残ったのはユニットの2曲目でした。「P.S.の向こう側」「Lonely Tuning」ときて「Guilty Eyes Fever」と来るかと思いきやまさかの「Guilty?! Farewell Party」でしたね。私はギルキスの2曲目が始まった瞬間に「ですよねー!!!」と叫んだ後に曲が予想と違ったことに気がついて非常に恥ずかしかったです笑 初日のユニットはAZELEAの3人が堕天ポーズしたりギルキスの3人がセルフコントロールの最後のポーズをしたりと次のユニットへ繋ぐ演出が見られました。照明でもゴボといって照明の光を切り取って光の模様を投影する道具があるんですが、その模様がユニット間で共通していて繋がりを感じられる仕様になっていました。具体的には下のような2種類のゴボが使われていました。CYaRonとAZELEAの間でゴボ1が、AZELEAとギルキスの間でゴボ2が使われていました。ゴボ2は5thで使われていたものと一緒でしたね。5thの時の記事に載せた図とは柄が違ってしまっていますが、実際には同じものを使っていたと思います。5thライブの記事はライブから3週間後くらいに書いたのでうろ覚えだったんですね。

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初日ユニットで使われていたゴボ

 

 5thの記事を読みたい方はこちらをクリックしてくださいね。5thのゴボと比べてみると、ゴボ2は共通していますし、ゴボ1もドット系という共通点があるので、初日は5thを意識しているのかなと思いました。物語の主役としてのAqoursと声優がグループとして実際に活動するAqoursとのあいだに一区切りつけるという役割を5thライブが背負っていたと考えるとP.S.の向こう側の歌詞はキャストからキャラへあてたメッセージと解釈できるという友人の話に繋がるように思いました。Lonely Tuningも小宮有紗さんがDJ始めたことが連想されて、これからのAqoursメンバーひとりひとりが活動していくことに意識が広がりますね。ギルキスに至っては思いっきり5thでやった曲ですしやはりこれからのAqoursというイメージが強く強調されているように感じました。

 

 初日のユニットでもう一つ「おぉっ!!」と思ったのが、Lonely Tuningの最後の照明でした。この曲は最後にスクラッチ音で終わりますが、この音をイメージして先ほどのゴボ2をくるくるっと前後に回転させていました。ちょうどターンテーブルのディスクを回すような感じです。振付の中にもヘッドフォンに手を当てて、もう片方の手でスクラッチをする振付がありますが、これを回収してくれたような気がして曲の終わりにもかかわらず声が出てしまいました。こういうちょっとした遊び心が見えた時ってライブがいかに作り込まれているか気付かされますよね。

 

 

 2日目の演出は初日とは全く変わっていて、5thの要素が全然見当たりませんでした。全体の考察が路頭に迷った原因の一つがここにあります。とはいえAZELEAのときめき分類学の照明がよろしかったですね。今回はセンターステージで披露されたこの曲ですが、メインステージのモニターでは1stライブ以来見ていなかったときめき分類学の映像が映っていました。1stではメインステージでの披露だったなあと懐かしく思ったんですが、ここで誰もいないメインステージにメンバーカラーのスポットライトが降りていることに気がつきました。きんちゃんが歌っているところでは黄色が、すわわが歌っているところではエメラルドグリーンが、ありしゃが歌っているところでは赤が当時の立ち位置に合わせて降りていました。この演出もとてもいいですよね。かつて立っていた場所に彼女たちはもう立っていないんだなと思い、時の流れとか成長を強く感じて、嬉しさと寂しさの混ざった感情を覚えました。1stライブであんなにも初々しかったAqoursちゃんたちが、今や虹ヶ咲の子達を先輩として引っ張っている。私が誰もいないステージに見たのは思い出として存在するかつてのAqoursの影でした。だからこそセンターステージで踊るAZALEAの姿がより輝いて見えたんだなと感じました。

 

 この後はAqoursとμ'sのパフォーマンスでしたが、こちらは大体は見慣れた演出でした。μ’sのはメドレーということもあって過去のパフォーマンスとは違う演出でしたが、9色使って盛り上げるというのがメインの演出になっていました。一部特筆する部分はあるのですが、そこはこの後の部分で触れることとします。

 

 

 

ラブライブフェスとして印象に残った演出

 今回のラブライブフェスを通して私が強く感じたのは、虹ヶ咲もラブライブの一員なんだよということでした。当たり前といえば当たり前なんですが、μ'sからAqoursへの移行がそうだったように新しいプロジェクトの導入は少なからず抵抗感を伴います。とりわけ虹ヶ咲はG's本誌ではなくスクフェスのPerfect Dream Projectが発端ですし、受け入れが必ずしもスムーズにいかないことが予想されます。この抵抗感を和らげて虹ヶ咲の物語へファンを導くことが今回のフェスの目標の一つだったのかなと感じました。

 

 

 μ'sとAqoursの照明演出の話をする前にまずは虹ちゃんの照明演出の話から始めましょう。私は正直虹ヶ咲の概要を知っているくらいで全然追っていなかったんですが、今回のラブライブフェスを通してがっちり心を掴まれました。9人曲であるTOKIMEKI RunnersとLove U my friendsはどちらも9色を前面に押し出した照明演出でしたし、今まで使ってきた照明技法を踏襲している部分にも個人的には強くラブライブを感じました。その上でソロ活動を中心に据えた虹ヶ咲に合わせた新しい演出も感じられたところもとても良かったです。

 

 

 虹ちゃんのソロ曲を一つ一つ振り返ってみます。まずは初日トップバッターの「夢への一歩」。冒頭の「果てしない道でも一歩一歩」のところでステージのライトをピンク→白→消灯の順に変えていくことでライトが下から上へ一歩一歩進んでいく様子が示されていました。ソロということもあって基本的にはイメージカラーの薄いピンクと白を中心に構成された照明でした。ここの白はスクスタの「あなたちゃん」をイメージしているようにも解釈できて、正妻の風格を感じてしまいました。やはり幼馴染は強いですね。ただ2日目に披露した曲では特に顕著でしたが、白のライトは虹ちゃんのソロ曲で多く使われているので、白をあなたちゃんの色と解釈するなら彼女の存在が虹ヶ咲全体にとって大きいものであることを感じます。

 

 つづいて「ドキピポエモーション」。虹ヶ咲のメンバーがバックダンサーとして応援に駆けつけたのもびっくりしましたね。イメージカラーの白を前面に押し出した非常に明るい照明演出でした。特にライトがガンガン動くといったことはなかったと記憶していますが、途中青や赤のさし色が使われたのが印象的でした。ブルーは悲しみ、赤は怒りや情熱、黄色は幸せといった具合に感情と結びついた色があることを考えるとこのさし色は一つ一つの感情を表しているのかもしれないと考えられました。そう考えると璃奈ちゃんのイメージカラーが白なのは感情表現が苦手で、様々な感情(色)が混ざった状態としての「白」なんだと考えることもできるのかなと思いました。今後璃奈ちゃんの曲の照明でさし色の頻度が増えたり種類が増えたりするといった演出が考えられますが、その通りになったら面白いですね。

 

 続いて「眠れる森に行きたいな」。こちらは曲調もかなりゆったりしていたので、照明はステージ全体の色調を整えることに終始していたように思います。しかし彼方ちゃんのイメージカラーのすみれ色が曲のイメージとバッチリあっていましたね。青〜赤の色調の色はあまり明るい光ではないので必然的に会場全体が暗めになります。このおかげで睡眠と相性のいい夜の雰囲気を演出することができます。またスモークをしっかり焚いて床の上を覆わせていたのも良かったですね。ステージの床面が見えなくなって雲の上にいるような演出になっていました。雲の上で眠るイメージは定番になっていますし、雲自体も軽くてふわふわな印象があるため快眠とつよく結びついているように思えます。ステージ全体で夢心地といった印象を表現できていたので、これは彼方ちゃんの演出として非常に成功していたと言えるでしょう。

 

 続いて1日目のラストを飾った「Starlight」。果林先輩のイメージカラーの青を中心に水色と白の色を織り交ぜてレーザーを多用した照明演出でした。青のライトもやはり暗い色になるので、イメージカラーを出しつつ、そこに白や水色の光を差し込むことで星の光を表現できていたかなと思います。個人的にすごいと思ったのは、レーザーがステージの上の方にも設置されていて、そこからステージに向けてレーザーが打ち下ろされていたことでした。上からレーザーを下ろすことで今までよりも立体的なレーザー演出ができていました。キャストのいる方向へレーザーを飛ばす以上今までよりも安全への配慮が増えただろうなとは思いますが、虹ちゃんでこうした新しい演出を見られるのは非常に嬉しかったです。ちなみにこの上からのレーザーは果林先輩の他ではSaint Snowでちょっと使われたくらいだったので、このレーザーがほぼ「Starlight」のために用意されたと思うと、やっぱ虹ちゃんラブライブフェスの主役張ってるなと思わせてくれますね。

 

 つづいて2日目に入りまして「あなたの理想のヒロイン」。しずくちゃんのイメージカラーである薄いブルーを基調にしつつ、白のライトをゴボを使って模様にして投影していました。お花っぽい見た目のゴボが使われていたんですが、この模様がヒロイン感をさらに高めていました。情景描写の手法として背景にお花を咲かせるのがあると思うんですが、ちょうどそんな感じで柔らかい幸せ感が表現できていたなと感じました。

 

 

 次に 「Evergreen」ですね。エマ・ヴェルデのヴェルデがイタリア語で緑を意味することからもイメージカラーがライトグリーンなのは納得ですね。照明演出上もライトグリーンは基軸の色の一つとなっていました。これにスカイブルーを加えた2色が基本となっていましたが、これは「どこまでも広がっているエヴァーグリーンと空」という歌詞を反映したものだろうと思います。ゴボは使っていませんでしたが、照明に大きな動きを持たせない演出計画は「あなたの理想のヒロイン」と似ていましたね。メロとサビで照明の照らし方自体を変えていたところが違いかなと思います。

 

 

 3曲目はかすみんの「ダイアモンド」でした。2日目のバックダンサー曲がこの曲でした。愛され後輩キャラな感じも出ていますし、ちょっとから回っているところもたまりませんね。照明は黄色と白を織り交ぜたものに、先ほどのゴボ2の模様も白でつけていました。かなり豪華な構成で、曲名に負けないゴージャスさがあったと感じます。白と黄色でかなり光量が多い組み合わせになっていて、璃奈ちゃん同様かなりまぶしい感じの照明演出になっていました。この明るい雰囲気はかすみんの表現としてぴったりでした。

 

 4曲目は宮下愛さんの「めっちゃGoing!!」でした。メロの部分ではオレンジ1色、サビでは白を加えて、動きも出していました。風船が降ってくる演出も元気な愛さんらしい演出になっていたなと感じます。サビのライトの向きはちょうど正面から見ると扇型に広がっているように見える配置で固定されていて、ライトの色をオレンジと白で変えることでバケツリレー的に色を動かしていました。イメージとしては下のような感じです。

 

[白] [橙] [橙] [白] [橙] [橙]

[橙] [白] [橙] [橙] [白] [橙]

[橙] [橙] [白] [橙] [橙] [白]

 

こうやって動かすと白のライトが左から右へ動いていくのが綺麗に見えますよね。白→橙→白→橙と交互に動かすよりも動きが見て撮りやすいのが特徴です。「めっちゃGoin'」はサビのテンポ感が強いのでライト自体の向きを変えて動かすよりもこちらの方が曲に合っているなと感じました。このテンポ感の演出はAqours 2ndライブの恋アクの冒頭でも確認できます。気になった方はこちらの動画の6:05あたりから確認してみてください。キャストの後ろのスポットライトが左から右へと青い光をを渡していくのが確認できると思います。

 

 最後がせつ菜ちゃんの「CHASE!」ですね。9曲のうち唯一炎が演出で使われたのがこの曲でした。イメージカラーの赤と炎の組み合わせはMY舞☆TONIGHTやLOVELESS WORLDを思わせる組み合わせでしたが、CHASE!もハードさを前に出した演出でしたね。サビでは白のライトを高速で点滅させていましたが、この演出はLOVELESS WORLDで同様の演出を見ることができます。気になった方はこちらの視聴動画を見て見てみてください。LOVELESS WORLDは9:22あたりから始まります。

 

 ここまで虹ちゃんのそれぞれの曲の演出を追ってきました。どの曲もキャラクターのイメージカラーをしっかり使って、なおかつ曲の印象に合わせた演出がなされていることがわかります。初日と2日目を合わせて虹ちゃんは一人一曲ずつソロ曲を披露したことになりますが、ソロ曲全てにおいてメンバーカラーを演出の基軸に据えているのは実は初めての試みです。μ'sにもAqoursにもソロ曲は存在しますが、照明演出において全てメンバーカラーを基軸に据えているものはありませんでした。比較的記憶に新しいところでいくとAqoursの3rdライブでBlu-ray特典のソロ曲が披露されていましたが、ルビィちゃんのRED GEM WINKでは途中でステージ照明が赤に染まる部分がありますし、ダイヤさんのWHITE FIRST LOVEでは曲名に合わせて照明は白がメインになっていました。これを踏まえると、虹ちゃんのソロ曲はどれもメンバーカラーを思いっきり押し出した演出であることがわかるでしょう。ラブライブフェスでの虹ちゃんへの力の入れ方はかなりのものがありました。スクスタの映像がモニターで使われることが多かったことも「ラブライブの次のステップ」を意識させられました。

 

 

 この虹ちゃんの頑張りを受け止めたのがAqoursとμ'sでした。まずセトリの面からなんですが、かなりプレッシャーがかかる1曲目はAqoursが担当し、2曲目からグループ1組目として虹ちゃんが担当しました。どの部分で出演してもプレッシャーはかかりますが、仮に虹ちゃんが失敗してしまっても、後からAqoursとμ'sで巻き返すから、安心して全力でステージに望みなさいという意思を感じますよね。1日目はAqoursがグループ2組目を担当して締めをμ'sが担当する。後輩を守る先輩の暖かさを感じる構成でしたよね。2日目もやはり虹ちゃんはグループ1組目を担当しています。ただし2日目はμ'sが2組目を担当してAqoursが3組目を担当しました。1日目と同じく後輩を守る先輩の構図を出しつつ、μ'sが担当したトリを担当できるくらいAqoursちゃんたちは成長したぞと言われているような気持ちでした。これをみるとときめき分類学の演出がさらにぐっと心に訴えかけるものになりますね。

 

 そんな後輩を見守る先輩という演出がμ'sとAqoursの照明演出にちらっと混ぜられていたのがめちゃくちゃ心に刺さりました。ここで紹介する演出は私が肉眼で確認した2日目のものですので、もしかすると1日目は違ったかもしれません。

 

 まず2組目を担当したμ'sですね。ぼらららとスノハレをフルで披露して、その間にスペシャルメドレーを披露しました。ぼらららとスノハレは懐かしの照明を再現した照明演出で本当にタイムスリップしたようでした。一方メドレーは基本的に9色で照明を展開して、Love U my friendsのようにウォッシュライトで客席もバンバン照らしていて、非常に楽しげでキラキラした演出になっていました。この9色展開が途絶えたのがSTART:DASH!!の時でした。メドレーの中で唯一cメロへ飛んだSTART:DASH、この部分の歌詞が「またひとつ夢が生まれ」なんですよね。このときμ'sはトロッコに乗ってセンターステージのさらにその先のところにいたんですが、その後ろのメインステージでは光の色がオレンジ、オレンジ、うすいピンクの順でつけられていました。この時点でお気づきかと思いますが、これは各グループの公式順で一人目に当たるキャラクターのメンバーカラーです。虹ヶ咲という新しい夢が始まったんだなということを強く意識づけてるとともに、μ'sの夢、Aqoursの夢、そして虹ヶ咲の夢と多くの夢の軌跡があったねと語りかける先輩としてのμ'sがそこにはいました。後輩を見守るμ'sの頼もしさと後輩たちを見守る暖かさがこの照明には現れていたように感じました。

 

 次にAqoursですが、2日目にはHAPPY PARTY TRAINが披露されました。この曲のパフォーマンスの間、一貫してステージを彩るLEDの光が虹色を出していました。実はメンバーカラー9色なだけじゃないかと思ったりもしたので直後の君ここと色を見比べていたんですが、HPTの時はやっぱり緑色が果南ちゃんの色にしては濃かったですね。どちらかというと花陽ちゃんの緑に近い色になっていました。この虹色に気付いた時に楽曲の背景に思いを馳せてみると、HAPPY PARTY TRAINAqours Next Step Projectの最初の曲だったなと気づきました。歌詞でも冒頭で「受け取ったよ次の夢を」という言葉が出てくるように、この曲もまた「新しい夢」をテーマとした曲でした。この曲が初めて披露された時にはAqoursの次の一歩を印象付ける曲でしたが、今回のライブでは照明演出と相まって虹ちゃんの次の一歩を印象付けるものとなっていました。Aqoursもまたμ'sのように後輩を暖かく見守る先輩としての貫禄を身につけつつあるんだなと感じることができました。

 

 このようにAqoursやμ'sの曲でも後続のグループを意識した演出が差し込まれていました。上に書いた以外にも、メインステージの階段部分にピンスポットライトが当たると、光のふちの部分が青や緑といった原色に別れていて虹色に見える瞬間があったり、階段部分自体の光に虹色が差し込まれていたりとライブを通して虹を意識させる演出が散りばめられていたように感じます。

 

 

 ここまで読んでいただいてありがとうございます。改めて振り返ってみるとAqoursの5thを意識した演出がなされていたことには意味があるように思えますね。Aqoursの5thはNext Sparklingをタイトルに冠したライブだったからこそ、「夢は変わっていく」「新しい輝きへと手を伸ばそう」というメッセージが強く印象に残ったライブでした。この新しい輝きをAqoursだけでなく、ラブライブプロジェクト全体という文脈で再提示してくれたのがラブライブフェスだったのかなと感じます。今回のライブを通して私のように虹ちゃんに興味を持ったという人、Aqoursを今まで受け入れられなかったけど興味を持ったという人、μ'sは今まで見たことなかったけど今回のフェスで興味を持ったという人がいることでしょう。こうしてまたラブライブの輪が広がっていけばそれは素敵なことだなと思います。

 

 

 長々とお付き合いありがとうございました。ラブライブプロジェクトのさらなる繁栄とラブライブのキャストの皆さんのこれからの活躍を願って締めの言葉といたします。ユニットライブには忙しくて応募できなかったのでチケットの空きが降ってこない限りは参戦する予定はありませんが、またライブを見た時には記事にしようと思いますので、その時またお会いしましょう。

 

 

その時までみなさんどうぞお元気で!